今やセルフカットは、髪型を手軽に楽しむ方法として注目を浴びています。特に、後ろの髪を上手に切るコツを知りたいと考えている人が増加中です。最近の調査によれば、自宅でのヘアカットに挑戦する人の割合は5年前に比べて30%以上増えています。パンデミックをきっかけに、外出を控えて自宅でヘアメンテナンスをする傾向が続いていることが影響しています。自宅でのヘアカットの最大のメリットは、自分のペースで自由に試せること。今回は、後ろ髪の切り方に焦点を当て、自分一人でも納得いく仕上がりを実現する方法を探ります。
なぜ後ろ髪のセルフカットが難しいのか?
簡単なように見えるセルフカットですが、その中でも特に後ろ髪は手ごわいものです。視界に入らないため、切り過ぎたり不均一になりやすく、多くの人が失敗経験を持っています。これにはいくつかの理由があります。まず、視覚的な障壁が大きな要因です。鏡を複数使いながら試みるものの、立体的な動きを捉えることが難しく、左右のバランスに苦労します。また、プロの美容師に比べて技術と経験が不足しているため、正確なカットラインを維持するのが困難です。その結果、思った通りの仕上がりにならないことも。
確かに、ヘアサロンに行くのが簡単な選択肢だという声もあります。しかし、自宅でのセルフカットには自由度の高さ、コストの抑制、時間効率の良さというメリットがあります。これらは特に、多忙な現代人にとって魅力的に映ります。つまり、難しさを理解した上で適切な方法を身につければ、自宅でもサロン並みの髪型を手に入れることが可能です。
準備が成功のカギ:必要な道具とステップ
後ろ髪のセルフカットを成功させるためには、事前のしっかりとした準備が重要です。まずは工具の準備から始めましょう。必要なアイテムは、以下の通りです:
- ヘアカット用の鋏:日常のはさみではなく、専用のものを使うことがポイントです。
- くし:髪を均等に分けるために使用します。
- 二つの鏡:前と後ろの両方を確認できるように、ダブルミラーが理想的です。
- ヘアクリップ:余分な髪をまとめ、切りたい部分に集中できるようにします。
- スプレーボトル(水):髪を湿らせることで、カットがスムーズになります。
用意が整ったら、次にステップです。まずは髪を良く洗い、タオルドライから始めましょう。次に、切りたいセクションをしっかりと分け、余計な部分をヘアクリップで止めておくことが重要です。この段階で、どのくらいの長さを切りたいかを決めておくと、心の準備も整います。
後ろ髪セルフカットのテクニック:基本のカット方法
準備が整ったら、実際に後ろ髪をカットする手法に移ります。基本のテクニックとしておすすめするのは「重ね取りカット」です。
この方法では、少しずつ髪を取りながら、上から下へと順にカットしていきます。このとき、指で挟んだ髪の毛の中に鋏を入れ、小さなステップで切り進めるのがポイントです。切る量を均一にするために、髪の毛をしっかりと引っ張りながら行いましょう。
ここでの重要なコツは焦らずに、少しずつ切り進めることです。大胆に一度にたくさんの髪を切るのではなく、失敗を防ぐためにも短め短めを心がけると良いです。定期的に二つの鏡を見比べ、左右のバランスを確認しながら進めることで、均一な仕上がりを目指します。
後ろ髪のカットで気をつけたいこと
自分で後ろ髪をカットする際、一般的に難しいとされるのが「見えない」「手が届きにくい」といった点です。美容院でならプロがきれいに仕上げてくれますが、自宅で自分でカットするとなるとそう簡単にはいきません。そこで、プロの技を参考にしつつ、自分でもできる基本のテクニックをおさえておくことが大切です。
まず、カットの前に準備が重要です。準備としては、以下のポイントを押さえると良いでしょう。
- 鏡を三面鏡にするか、手鏡を第二の鏡として活用する。
- 髪の毛が乾いた状態ではなく、軽く霧吹きなどで湿らせておく。
- 髪をクリップやヘアゴムで小分けにし、カットしやすくする。
- 切りすぎたときに対応できるよう、少しずつカットする心持ちで。
これらのステップを踏むことで、慌てずに冷静にカットができます。特に、鏡の使い方は重要です。自分の映像を手鏡を使って反射させ、後ろ髪全体を確認できるようにします。これがあるとないとでは大違いです。
角度の工夫でうまく仕上げる
自宅で後ろ髪を切る際の最大の課題が「角度」です。美容師はカットの角度を自在に操り、さりげなく自然な仕上がりを実現していますが、私たち素人にとっては大きなハードル。しかし、少しコツを心得れば、失敗のリスクを大幅に減らすことができます。
基本として、カットしたい箇所を指の間に挟んで、指そのものをガイドにして切ると良いでしょう。このとき、指は地面と平行ではなく、少し斜めに持つことで、前から後ろにかけて自然な流れのあるスタイルが完成します。そして、カットする際は絶対にハサミを斜めに使わないでください。髪の切り口がギザギザになってしまい、整った感じが失われてしまいます。
例えば、ワンレングスやボブスタイルを目指すのであれば、地面に対してまっすぐにハサミを使う方法があります。ただし、ショートカットやレイヤーを入れたい場合は、角度をつけたり、すきバサミを用いることで軽やかさを演出することも可能です。
具体的な手順と流れ
1. カットしたい長さを決め、指で挟みます。
2. 指のあいだに挟んだ髪を少し引っ張り、テンションをかけます。
3. ハサミを指に対して垂直に当て、少しずつカットします。このときのポイントは、ハサミを動かさないことです。髪が動くと均一に切れません。
4. 手鏡で後ろを確認しつつ、全体の均一さをチェックします。つんつんと飛び出た部分があれば、もう一度カットし直します。
以上の手順を繰り返すことで、プロのような仕上がりを目指すことができます。慣れない最初は時間がかかるかもしれませんが、少しずつ感覚をつかんでいくと、次第にスムーズに進められるようになるでしょう。
後ろ髪のスタイリング術
後ろ髪を美しくカットした後は、そのスタイルを長持ちさせ、更に魅力的に見せるためのスタイリング術が欠かせません。カットがどれほど上手でも、適切なスタイリングをしなければ、その魅力を最大限に引き出すことはできません。以下では、後ろ髪を綺麗に整えるための具体的なスタイリング方法について詳しく解説します。
ブラシの選び方と使い方
後ろ髪のスタイリングには、適切なブラシの選択が重要です。ブラシの種類によって、得られる仕上がりが大きく変わるからです。まず、広がりやすい髪質には、セラミックコーティングが施されたラウンドブラシがおすすめです。このブラシは髪をしっかりととらえ、熱を均等に分散するため、艶やかな仕上がりを叶えます。一方で、ストレートで細かい髪には、デンマンブラシが適しています。デンマンブラシは髪を絡めずに整え、自然なストレートヘアをサポートします。
具体的な使用法としては、まずドライヤーで髪を根元からしっかり乾かします。その後、ブラシを使って髪を少量ずつ持ち上げ、毛先に向かってゆっくりと引きながら、ドライヤーの風を当てていきます。これを繰り返すことで、髪にボリュームを持たせつつ、キューティクルを整え、美しい後ろ髪を完成させることができます。
スタイリング剤の選び方と活用法
次に、スタイリング剤の選択と使用法についてです。髪質や目指すスタイルに応じて、適切なスタイリング剤を選ぶことが重要です。例えば、髪にボリュームを持たせたいときは、ルートリフトスプレーやボリュームムースを使うことで、立体感のある仕上がりを実現できます。こうした製品は、髪の根元に吹きかけるだけで効果を発揮し、重さでヘアスタイルが崩れる心配を減らしてくれます。
艶やかなスタイルを目指す場合は、ヘアオイルやセラムを少量(1〜2プッシュ程度)掌でしっかりと馴染ませ、毛先を中心に軽く塗布します。このとき、付けすぎると髪がべたつく原因になるため、量には注意が必要です。目的に応じたスタイリング剤をうまく活用することで、後ろ髪を思い通りに演出することが可能です。
自宅でできるメンテナンスのポイント
自宅での効果的なメンテナンスも、後ろ髪を美しく保つためには欠かせません。月に一度の美容室でのカットも大切ですが、日々のケアが髪の健康を左右します。特に、シャワーの後は速やかに髪を乾かすことが、枝毛やパサつきを防ぐために重要です。なるべくタオルドライ後すぐにドライヤーを使いましょう。
また、定期的にトリートメントを行うことで、髪に必要な潤いを補給することができます。普段お使いのコンディショナーに加え、週に1〜2回は集中ヘアマスクを行い、髪の内部まで栄養を浸透させることをお勧めします。こうした小さな心がけが、美しい後ろ髪を長持ちさせる秘訣と言えるでしょう。
後ろ髪のカットスタイル最新トレンド
最後に、後ろ髪の最新トレンドについても触れておきましょう。2023年の最新トレンドとして、「ヘアギャラリー」のデータによると、「レイヤーボブ」や「ウルフカット」が若い女性を中心に人気を集めています。これらは、トップに動きを持たせながら後ろ髪におしゃれな流れを作ることで、顔周りを印象的に見せるスタイルです。また、毛先にカールを加えた「ナチュラルウェーブ」も、カジュアルな雰囲気を楽しむ方に支持されています。
スタイリストのインタビューでも、自然体でありながら動きがあるスタイルは、日常での再現性が高いことから人気という意見が多く聞かれました。こうしたトレンドを取り入れることで、普段のスタイルに新しさと変化をもたらすことができるでしょう。
以上のように、後ろ髪の切り方だけでなく、その後のスタイリングやメンテナンスまでをトータルで考えることで、あなたの髪はさらに美しく生まれ変わります。自宅でも実践しやすいポイントを押さえつつ、ぜひトレンドを意識したスタイルを楽しんでください。